周囲の農家さんと作付け品目が似通ってしまい、差別化ができないことにお悩みの農家さんや、なかなか価格決定権が持てず収益拡大に苦労している農家さんに圧倒的にお勧めなのが、複業での養蜂です。
農業に加えて養蜂を片手間でも取り組むことで、農園の差別化ができ価格決定権のある農業を営めるのではないでしょうか。
ここで養蜂を行うメリットを簡単に列挙すると
❶初期投資が比較的低いにもかかわらず、自農園のブランディングに寄与するインパクが大きく、直販での野菜価格を上げやすい
❷他農園との差別化が容易
❸自農園のブランディングと他農園との差別化で野菜の販促になるながらも、ハチミツで収益を上げられる
以上のように、養蜂を複業として行うことで価格決定権を持ちやすくなります。
そして何十万、何百万とする新しい農機の導入や、新品目の栽培を開始するより低コストで収益増が見込めるのではないでしょうか。
それではそれぞれひとつずつ解説いたします。
1 自社ブランディング
農協や流通に乗せるだけでは、規模の原理がはたらくので個人農家ではなかなか収益増を見込むのは難しいところがあるかもしれません。そうなってくると、直売所や道の駅、または直販で収益増を狙う必要がでてきます。
たとば直売所や道の駅、直販などで、「西山農園」とポップで書いてあるより、「養蜂も行っている西山農園」と書いてあった方が、そのインパクトは大きく興味をもってもらえるはずです。
また、カフェや飲食店へ直販の契約をお願いしに行った際にも、「養蜂もやっていてハチミツも生産している農家です」と言えば、興味をもってもらえるはずです。
そしてもう一つのメリットは、「養蜂」という言葉から連想される、「自然との共生」「健康志向」「健康志向」といった「自然や健康に関するポジティブな印象」を活用できることです。
それは養蜂で採ったはちみつだけではなく、農園で栽培している野菜に対する印象として活用できてしまうところです。
2 他農園との差別化が容易
農業に限らず、商売を始める際には自分のポジションをとるのは必須といわれています。
農業でも「あそこの野菜は美味しい」。「あそこの農園のイチゴの甘さは別格」など、作物の優劣は当然でてきます。そうなってくると当然、栽培技術の向上で差別化を図らなけれならないことは分かっています。しかし適地適作の観点から、周囲地域の農家と作物がかぶってしまい、なかなか気づいてもらえず差別化に繋がらないという悩みもあります。
このような状況で、あそこはハチミツも採っている農園だと、地域で自分のポジションを確立することができます。
3ハチミツで収益増
「養蜂」ということばから連想される「自然や健康に関するポジティブな印象」を活用し、自農園の野菜の販売価値をあげることもできるようになる、と①で解説いたしました。それとともに、採ったはちみつそのものの販売収益も当然あります。
ではいくらくらい稼げるものなの??となってきますが、場所や手入れのやりかたによりますが、2群のコロニーで10万円から30万円程度が可能です。
初期費用と労働時間、技術的にできるかが心配
日々の農作物の栽培で養蜂まで手が回らないし、そもそも初期費用もかかってしまうのでは?と思ってしまいますが、初期費用は12万円程度で、投下する時間は週に3時間程度です。
この12万円と3時間程度の時間で、自農園のポジションの確立と農作物のへの印象をよりよくすることができると考えると、そんなに高くはないかもしれません。
そして養蜂に慣れてきてしまえば、蜂のコロニーを増やし、はちみつ自体の収益を増やすこともできます。
でも、新しい技術を覚えるのは面倒だしうまくいくか心配。。。
となるかもしれません。
弊社では「養蜂始めてブック」と、ご希望の方には「これやった?メール」「 これやった?LINE」で、その時期その時期にやらなければならないことを忘れないようマガジンをお送りし、養蜂がうまくいくように伴走させていただいております。
小規模農家さんの切り札になるのは、養蜂
農園のイメージアップにつながり作物の価格決定権をある程度狙え、はちみつそのものでも収益増が狙える養蜂。
栽培技術の向上で作物の差別化を図ることも怠りたくないところですが、「養蜂」という切り札で差別化を図ることもオススメな方法です。
弊社の伴走とともに、経営の一角に養蜂を加えてみるのはいかがですか???

この記事を書いた人
西山リョウ
明治大学 政治経済学部 経済学科 専攻:労働経済学
大学3年次、4年時に「労働経済学」の研究室(ゼミ)に在籍。研究に研究を重ねた結果、「どうやら私は働くことが好きではない。」ということを発見する。
そして卒業後にふつうに就職し、その後は地方公務員へ転職。 そして会社勤めが精神的にいよいよ限界を迎えたころ養蜂家へ転身。
初年度から収益化。その後は生産するハチミツがふるさと納税の返礼品 になり、市の観光協会でも取り扱われる商品になる。 そして県立動物公園の養蜂コーナー設立の技術指導、コンサルを請け負い、はちみつ専門メディアの「はちみつ大学」のライターとしても活動中。
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